5人これから

こんな子育て、こんな家族がありますという話。

山村留学 夫の一芝居で子どもたちが決意

山村留学先を探し始めたのは、子どもたちが中1、小4、小1だった2月。

子どもたちはどんどん学校生活が辛くなるし

フリースクール不登校の子を受け入れる通所も見学したけれど

費用が高いとか、ただ時間つぶしさせていたりとか、ピンとこなくて。

最後に娘も学校に行けなくなってきたので

できることは環境は変えることしかないと思っていました。

それでも、そこまですることはできないと思っていたわたし。

「行きな!」と夫が後押ししてくれたのでその気になりました。

夫を残し、母子で移住、年度替わりからの転校を希望しました。

1~2週間で一気に話しを進め見学の日時を決めていきました。

 

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Mike GoadによるPixabayからの画像

山村留学候補の学校見学

山村留学の受け入れは小学校なので

長男は、地域の中学校に通うことになります。

旅行のつもりで、小学校と中学校を見学しにいきました。

ほんとうに温かく歓迎してくれました。

それぞれ特徴があり

どの教頭先生も時間をとってきめ細かく教えてくれました。

子どもの興味に合わせて話しをしてくれ

親子でバラ色の気分。

 

見学先には、うちの子たちのそのままを知ってもらおうと思い

診断名、学校での様子や問題を全部そのまま伝えました。

一カ所行くのに最低1泊2日。

数カ所の見学を終えてから、気に入った学校はあるかを聞くと

家族5人一致でひとつの学校の名前があがりました

その学校は、校長先生は不在でしたが、

教頭先生がとても丁寧に温かく対応してくれ、

全校給食にも参加し一緒に過ごしました。

娘は同じ年ごろの子と体育館で遊んでいました。

周囲は自然が豊かなところで、その環境もとても気に入りました。

山村留学断られる

是非お願いしたいと連絡したところ、後日連絡するとのこと。

急に、そっけなくなった気がしましたが、あまり気にしていませんでした。

お断りの連絡がきました。

断りの理由は、新年度に赴任する教師が家族でくることになり、子どもがたくさんいる。人数が多くなるので受け入れることができなくなったとのことです。

山村留学を断られた理由

夫が、再度連絡をし、本当のところを教えてくれるよう食い下がると事情を説明してくれたそうです。

地域の山村留学協議会が、診断がある子どもたちを受け入れないことを決めた

学校の人数の問題ではなく、

来てもらっては困るということでした。

こどもたちは、見学のとき、目立つことはしなかったけど。

何かあったかな~と思いめぐらし~

ありました!

見学後半、兄2人は見学があきたのか、学校の図書ルームにこもってしまい

本を読み続けていたのです。

 

子どもたちは、本を読むのが大好きで珍しいことではないのですが。

親は慣れているけれど、客観的にみるとふてぶてしい男の子。

いちおう図書ルームから出てきて校内を見ましたが、

学校見学の関心は低かったなぁと。

見学後に寄った地域唯一の観光施設で、アイスを買ったのですが、

その合間もずっとその場所にあるマンガを読みふけっていました。

確か、そこは山村留学協議会のメンバーが管理していたと・・・

いろいろ様子を見られていたんですよね。

当たり前のことです。

地域に全然知らない一家がやってくるかもしれないのですから。

そんなところに、見学に来た子が本読んでばっかりって

学校生活で、手こずるオーラありあり。

そして一番は、診断名のある子どもたちを地域に入れるリスクを負いたくなかったんですよね。

 山村留学 息子二人は「行きたくない」

そうして、第一希望がだめになったとき、

急に息子二人が「行きたくない」と言いだしました。

わたしは、びっくり!

あんなに喜んでいたのに「なにそれ?」って。

娘は、わたしと二人でも行くと言っています。

息子たちは、学校に行くことが現実的になると

遊び気分が抜けてめんどうになったのかもしれません。

夫のしつけ

夫は息子たちに

「分かった。じゃあ、行くのはやめなさい。」

「これからは、おとうさんと3人でここで暮らすからね。」

「お父さんは仕事があるから、家のことは皆で分担するから。」

「おとうさんのやり方に従って言うとおりにしなさい。」

「お母さんたち(わたしと娘)がいなくなる前に、練習をするよ」

きっぱり、スパルタ教育をはじめたのです。

これまで、子どもたちは、家の手伝いに応じてポイントをもらい、

それを換金しておこずかいにしていました。

茶碗あらいやそうじは慣れていましたが、

こまかいことはあまり言われず、助かるよ~と褒め褒めされていました。

そこにいきなり、

「汚れが取れていない、洗いなおし」

「食器の置き方が悪い」

洗濯物を干すときは、

「もっとしわを伸ばせ、そんなんじゃだめだ」

「遅い」

全てだめだしをし、やり直しをさせ、泣くまでご指導していました。

子どもたちから「山村留学行きたい」と

二日もしないで、子どもたちから

「お母さんと一緒にいきたい」と言ってきました。

このとき、夫は

「学校は絶対に行く、おかあさんのいうことをきく」

「そうしないなら、戻っておとうさんと一緒に暮らす」と約束させました。

こういう父性的な関わりというか

脅迫的な関わり(笑)が必要なときってあるんですね。

夫は、わたしに、

「おれが厳しくやるから陰でなだめてくれ」

とわたしに耳打ちし、

ほんとに鬼の形相で言っていました。

もともと短気でいきなり怒ることがあるので演技に見えない(笑)

長男が山村留学に行くことにしたのは

高校生になった長男に当時のことをきくと、

「あーもう逃げられないな、学校に行くしかないんだな」と観念したのだそうです。

中1の終りごろの長男は、登校は週に1度行くか行かないかで

行ったとしても、朝から行けることはほとんどありませんでした。

それでも、「この日は行く」とか約束してるんで、学校に行こうとするんです。

すると、おなが痛くなりトイレにこもり、

微熱もちゃーぁんと出てきます。

わたしは、ここまで体が嫌がっていて行かせてどうするの?

という気持ちでした。

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すっかり頭から抜けていたけれど、

夫の強い対応がなければ、山村留学はできなかったんですね。

見学のときの対応も

子どもとのやりとりも

そもそも、行こうとしたこと自体が夫の後押しのおかげ

思い返してみると、りっぱな夫だ!!!

そして、第一希望の学校に断られてほんとに良かった。